魅惑★ladyの作り方
『ん、やっぱり美味しくなりましたよ…!』
慧がドーナツを揚げている隣で華楠が出来上がったドーナツを一口食べ、口を押さえて言うと慧は本当か!と目で訴えた。
華楠はコクコクと頷きながら隣にあったビター味のドーナツを一口サイズにちぎって慧の口に放り込んだ。
『噛んだかんじから違うの、わかりますか…!?』
「っ、わかる…!」
『ひゃぁあっ!』
慧が思わず声を出すと、華楠はもろにそれを聞き椅子にぶつかりながら尻餅を着いた。
慧はハッと口を抑え、火を切ろうとした、が。
『だっ、大丈夫ですから続けて下さい…。』
と華楠にずれた眼鏡を直しながら言われ、申し訳なさを感じながらもドーナツを揚げ終えた。