神様は不公平
「え~?そう?」
「だって絢子黒い噂があったし。」
黒い噂?
「黒坂だけに?」
とりあえず明花のボケにはスルーで。
「何でも援助交際してるとか、社会人と危ない関係にあるとか。」
「後者は合ってるわよ。」
「何言っちゃってるの、修さん可哀相だよ。」
明花は時と場合によってボケとつっこみを使い分ける。
「あ、黒坂、社会人と付き合ってるって本当なんだ。」
今更何なの。今更。
「あーーーーーーーーー、結局高校3年間彼氏出来なかったよ。」
明花は思いっきり仰け反って椅子からひっくり返った。
漫画みたいだ。
「前島、スカートの中見えてる。」
「大丈夫。毛糸のぱんつはいてる。」
そういう問題でもないと思うけど
好きな人にスカートの中を見られても動じない明花は
ある意味悟りを開いているのかも。
「私だったら蹴倒しちゃうな。」
「?何が?」
「いやね、修にスカートの中を見られたら。」
一瞬みんな静か。
あれ?私変なこと言った?
「絢子。」
言いにくそうに羽須美が言う。
「蹴倒したらだめでしょ。」