神様は不公平
さっきも言ったけど、わりと誰でもすぐに褒める甘木君には珍しいことではないのかもしれない。
でも二人の気持ちを知っている私にはとても衝撃的に聞こえた。
実はこのやりとり、明花と甘木君は前からよくやっていた。
大体甘木くんの答えは
「はいはい、可愛いよ。」
とか。ふざけたのが多かった。
でも今の
けっこう
だいぶ
ううん
絶対
本気の言い方だった。
甘木君のことが好きな明花は
普段と変わらないように装っているけれど、
いつもに増してほっぺたが赤い。
「ありがと・・・。」
うつむいて明花は言う。そんな明花の頭をくしゃくしゃっとなでて甘木くんは一言。
「また明日。」
明花はうつむいたまま、ばいばいと手を振った。
きっと恥ずかしくて顔を上げられないんだと思う。
私と羽須美は並んでその様子を見ていた。
「いいよね。甘木君。」
不意に言った羽須美の言葉に明花はやっと顔を上げた。
「明花、絢子、私ね、甘木君のこと好きになった。」
何を言ってるの。
思わず言いそうになった私より先に明花が言った。
「そうなんだ。」
その言い方は
まるで何にもないような。
ねえ、
何でそんな事いうの?
好きだったんでしょ?
ずっとずっと
好きだったんでしょ?
でも二人の気持ちを知っている私にはとても衝撃的に聞こえた。
実はこのやりとり、明花と甘木君は前からよくやっていた。
大体甘木くんの答えは
「はいはい、可愛いよ。」
とか。ふざけたのが多かった。
でも今の
けっこう
だいぶ
ううん
絶対
本気の言い方だった。
甘木君のことが好きな明花は
普段と変わらないように装っているけれど、
いつもに増してほっぺたが赤い。
「ありがと・・・。」
うつむいて明花は言う。そんな明花の頭をくしゃくしゃっとなでて甘木くんは一言。
「また明日。」
明花はうつむいたまま、ばいばいと手を振った。
きっと恥ずかしくて顔を上げられないんだと思う。
私と羽須美は並んでその様子を見ていた。
「いいよね。甘木君。」
不意に言った羽須美の言葉に明花はやっと顔を上げた。
「明花、絢子、私ね、甘木君のこと好きになった。」
何を言ってるの。
思わず言いそうになった私より先に明花が言った。
「そうなんだ。」
その言い方は
まるで何にもないような。
ねえ、
何でそんな事いうの?
好きだったんでしょ?
ずっとずっと
好きだったんでしょ?