神様は不公平
高校3年生 春
明日は卒業式。
思えば高校生活なんてあっという間だった。
あ、心配してくださった皆様、私、黒坂絢子、
無事に大学に合格いたしました。もちろん行きたかった英文科です。合格がわかったときはびっくり&嬉しくて人目もはばからず泣いてしまいました。
だって嬉しかったんだもん(二回目)
修はお祝いって言ってレストランに連れて行ってくれた。
で、ここでサプライズがあったの。
なぜかうちの両親も修は誘ってくれて
私との結婚をしっかり考えてるって両親に言ってくれた。
さすがに両親はびっくりしていたけど。
私はとっても嬉しかった。
で、今に至るんだけど、そんなこんなで、今日の私は笑いの止まらない不審者です。
でも卒業かあ・・・
寂しいなぁ・・・
明花は地元の教育大学
羽須美は東京の有名大学
私は県外の大学
離れ離れだよ。寂しいよ。
やばい・・・泣きそう・・・。
「絢子、明日卒業式、髪の毛どうする?」
明花が声をかけてくれたのでとりあえず涙は引っ込んだ。
「髪の毛?別に何もしないけど・・・。」
「あたしどうしようかなぁ・・・思い切っておろしてみようかな。イベントだし。」
明花はいつもと変わらない。明るいというかポヤッとしているというか。
「ねえ、明花」
「ん?」
「高校時代にやりのこしたことってない?」
「あるよ。」
何気なく聞いた私の一言に明花は即答した。
しかも真顔で。