神様は不公平
「えっと・・・黒坂絢子です。私は自分で言うのも何だけど、顔もかなり派手だし、見てのとおりスタイルも良いので中学時代から妬まれたりしていました。まんま『傷ついた』って顔をするのは嫌だったのでしなかったけど、実はすごく傷ついていました。なので、あまり人と関わるのは好きではありませんでした。
でも高校生になって大切な友達ができました。私が落ち込んでいると慰めてくれて、くだらない話で盛り上がるのが、どれだけ楽しいのかを教えてくれました。恋人の話をするときはいつも『いいなぁ』と言ってくれる彼女の事が私は大好きです。」
ちらりと明花を見ると彼女はにこにこしていた。
「でも私はそんな大好きな彼女のことが未だに理解出来ないことがあります。
それはもしかしたら・・・・・」
甘木君の方もついでに見てみたら甘木君はすごい真顔で私の方を見ていた。
「もしかしたら私がすごい子供で、彼女の大人な部分が理解できないのかも知れません。私は彼女のことを親友と思っているので彼女の事を全部わかりたいと思うことがあります。でも、それは彼女の世界で私が踏み込むべき場所ではないのかも知れません。
これから大学に行って、できれば通訳か、翻訳の仕事に就きたいと思っています。その後も私は彼女とずっと親友でいたいと思っています。だから、いつか私の疑問を彼女が解決してくれるか、私自身が自分で解決できる日が来てくれると信じたいです。」
言いたいことが上手くまとまらなかったけれどみんな拍手をしてくれた。修だけは苦笑いしていたけど。何が言いたい?って顔だな、あれは。
それからもみんなが話して、明花の番になった。