大好きだから...
後ろを振り向いた。
私より少し高めの身長。
どちらかというと色白な男子だった。
『あっ、うん…』
誰だろう??
ジャージ来てる時点で入院してるよね。
「てか、座んない??」
男子が指差すのはベンチだった。
『うん…。』
「あっ大丈夫??」
点滴の台をズルズル引きずっていたらそれを心配してくれたらしく、彼は私の肩に手を置いてベンチに引き寄せてくれた。
彼は私の横にサッと座った。
座ってもやっぱり背が高い。
「ん?...なんかついてる?」
男子は髪をクシャクシャさせる。
髪にワックスつけてるんだろうなぁ。
ツンツンしてるし匂いがするもん。
『ううん…。何にも。』