恋愛事情



「今退けるから」

そう言って矢倉は自分の足を少し持ち上げた


ちょっと待て!!

矢倉が着ている服はミニスカのチュニック


つまり足を動かしたら下にいる俺には

矢倉の下着が見えてしまう

「ちょっお前足!!」

「へっ……?」

「いいから足降ろせ」



訳も分からず取り敢えず足を降ろした矢倉


「ったく……」

俺は上半身を起こして
矢倉を抱え立ち上がる


「ほんと勘弁して」

愚痴を言いながら
矢倉を降ろす


「すいません……」


矢倉は申し訳なさそうに謝る


「別に。つうか俺がモデルに誘ったのも悪いし……
何て言うか……あ"ー取り敢えずいいから」


「ありがとう」


矢倉は笑っていた


初めて笑顔を見た


だからか


トクン

トクン


胸の鼓動が早くなるのを感じた










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