紅龍 ―1―
「…―すまないね。」
話が終わった時には親父さんは泣いていた。
「いえ、話していただき感謝しています。」
だから俺も泣きたくなって俺は親父さんにばれないように声を殺して泣いた。
「やっぱり私は親ばかだねェ―…」
そう呟く親父さんに
「ラン―…娘さんにはその優しさが丁度いいと思いますよ。今まではレンとして関わって来ましたが、時々あいつ悲しい瞳をするんですよ…」
と答えた。
「蘭を心配してくれていてありがとう―…君は優しいね。」
「いえ、俺はただのランの友達です。友達がランの心配するのは当然です。」
「あぁ、そうだね。」
それから親父さんと色々話した。
そしてその後、「只今終わりました。」と言って入ってきたラン達との話を始めた。