紅龍 ―1―
蘭side







「蘭―…また俺の隣に戻ってこいよ…。」










リュウが居なくなった車の中、隼人が呟く。






「隼人―…?」



「蘭―…俺はお前を…」













「他の男なんかに渡したくねぇから…」






その時の隼人の顔は、





"蘭―…ごめん…愛してる"





あの事件の時の顔だった。






それが怖くて私は





「大丈夫。私は―…ここに居るよ?隼人の隣に」









そう言って隼人を抱きしめた。






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