紅龍 ―1―




「涼さん?あの馬鹿な女は本当に涼さんの妹なんですか?」



「いやーそうらしいがな。」



「あれは絶対、叔父さん似ですよ。」




「性格はな。顔は母さんにそっくりだ。」




「桜さんですか?」




「あぁ、お前母さん見たことあったっけか?」


「いえ、見たことないですね…。」



「ふーん。じゃあさ会いにいけば?」



「はっ?」




「いま、母さんと俺と蘭の次の妹が帰ってきてる。」


「何処かに行ってたんですか?」


「あぁ、イタリアだっけ?」


「へぇ、外国ですか…じゃあ蘭の妹は帰国子女ですね。」



「ははっそうだな。」


「―――…。」


「――――――……。」






うん。




久しぶりに涼さんとこんなに話続いた。



なっ?

頑張っただろ?俺。






…―にしても蘭の妹とお母さんか…






会ってみてぇ…












そんな俺の願いは変わった形で実行される事となった。




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