紅龍 ―1―


「母さん!!!京花!!!」


「「蘭ちゃん―――!!」」


案の定、思い当たる場所は当たっていた。


今は使われていない"BLACK"のビル。



予想は出来ていたが…




「急すぎねぇか?」


「「さ…サプラーイズ?」」



おもいっきり焦ってるし。

「――――ハァ…。」


そう、母さんと京花が帰ってくるといつもこうだった。


サプライズと言う名の嫌がらせか?



何処の誰だか知らねぇが、ビルの一室の真ん中にいる母さんと京花を囲むカラフル頭さん。


数にして50人ほど…



「今回の人達は強いよ♪」


「まっ蘭ちゃんよりは弱々だけどねェ♪」



二人して語尾に♪なんて付けやがって…


"今回の人達は強いよ♪"




―――…そう、カラフル頭さん達は皆母さんと京花の言いなりみたいなもん。



二人は帰ってくるなりそこら辺のカラフル頭を集めて俺に拉致られた。と言う。

実際は拉致って言っても、カラフル頭さん達は何故かいつも母さんと京花に手は出さない。



一体どんな魔法を使っているんだか。



まぁ、作り物の拉致って言っても、俺には厳しいカラフル頭さん。



なんか、こう…母さんと京花を守るように襲いかかってくる。



いわゆる俺はカラフル頭の敵ってことさ。


< 144 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop