紅龍 ―1―


「――――…くっ――…。」



「ラン?」



「ご、めんね―…?」



またあふれ出る涙。




一体、人の涙はいつ枯れるのだろう。





涙は嫌い。







だってシュウマ困ってる。





ごめんね?シュウマ。






「ごめんね―…?」






私の口から出た声とは思わないほど弱々しいごめんねだった。




"ごめんね"







きっとそれだけじゃ足りない。でも、今はその言葉しか出てこない。








もしかしたら私は柚さんについてシュウマに話さないといけないのかも知れない。






でも、勇気がない。







柚さんが言わなかった事を私がペラペラと話していいのだろうか?








柚さんはきっとシュウマの事を思って話してないはず。







でも、それでシュウマが勘違いしていたら?




柚さんはそれでいいの?





柚さんは誰よりもシュウマを可愛がってたじゃん。








「シュ、ウマ?」



「ん?」





「シュウマはお姉さんの事好き?」






だから柚さん、この質問の答えに私は掛けます。











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