紅龍 ―1―
しかもパーティーには1人で来ていたらしく、柚さんの家が分からない私はしょうがなく親父に頼んで柚さんを家に運んだ。
途中、柚さんは吐きたいだの死ぬぅーだの言って馬路で煩かった。
その煩さも家についたころには寝息に変わっていた。
「変な人―…。」
それが私の柚さんに対する第一印象。
でも、優しい人だなっとも思った。
そんな柚さんが起きたのは次の朝。
「此処どこぉ―?」
なんて言う柚さんに私は昨日の事を話した。
「ああ。」と言った柚さんは私を見つめ、「ありがとう」と笑みを見せてくれた。
その後、私達は少し話した。
お互いの名前を知ったのもこの時で、柚さんが"あの"蔵御堂の長女と知って私は驚いた。
それと同様、柚さんも私が黒瀬と言う事で驚いていた。
柚さんは私より2つ年上で、姉弟は私と同い年の弟がいると言っていた。
その弟がシュウマだろう。
そして、この日が終わっても柚さんはちょくちょく私の家に遊びに来てくれて話しをたくさんしてくれていた。