紅龍 ―1―



「―――…ふぇ?」




どす黒いリュウの声に重たい瞼を開くとやっぱりまだ起きてないシュウマと眉間にしわの寄ったリュウがいた。



うーん……何でリュウ怒ってんの?



それに後ろに居るみんなは何で驚いてるの?



うーん―…



「みんな…どうした?」




いくら考えても頭の回らない私は首を傾げながらみんなを見つめた。



「////お、前なぁ「あっランだぁおはよー。」




そんな私を見てゆでダコになったリュウ。そしてその声を遮るシュウマの可愛いい声が聞こえた。


てか、シュウマ私に抱きついてるし!!!!



この変な空気の中で―――…。





でも、可愛いい。

だから許す。



「おはよーシュウマ。」




そんな可愛いいシュウマの頭を撫でながらおはよーの挨拶をした。



私はいつも寝起きは悪いが今日は泣き疲れて体力が残っていない。



だから更に眉間にしわの寄ったリュウなんて知らない。




「―――――…。」





無言でキレてるリュウなんて知らない。




気付いてない。




「おい。」




そう、気付いてない!!!







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