紅龍 ―1―
やっとのこと鉄のように重い足を運び、まずは理事長室を目指す。
「―…。」
えーと、目線が凄く痛いんですけど…?
周りにはいかにも"不良"ですって感じの人達。
一体何ですか!?
もしかしての、もう私が"紅龍"の元総長ってばれてます!!?!
いや…大丈夫!!のはず。
だって、目の色も髪の長さも違うし。
それに、今わた…俺は男だし!!
大丈夫だぁ!!!
それに―…
ここは、"青虎"の締める地域だし。
私は独り周りを異常にキョロキョロしながら理事長室を目指した。