紅龍 ―1―
それからは沈黙が続いた。
何か喋ってくれないと困ります―…。
沈黙は俺の苦手分野に入るんだからァ!!!
「…………お前は―…"紅花"、黒瀬蘭を知ってるか?」
やっと口を開いた青髪。
…―って、一番ふれられたくない話ィ。
やっぱこいつに元紅龍なんて暴露するんじゃなかった。
今の俺の頭には後悔しかない。
てか、"紅花"って俺だし。
「し、知らねぇな。」
とにかく早く話題を変えないと―…
俺は知らないんだし、これ以上俺に"紅花"のことなんて聞かねぇよな?
てか、聞くな!!!話すな!!!
NO, talking you!!!
「紅花は俺にとって憧れなんだ。奴は俺を変えた―…俺は奴にお礼をしたい―…。」
話しだしたァ――!!!