紅龍 ―1―
それはさておき、脱出を諦めた2人。
と言う事は
「(朝まで2人っきり…)」
な訳です。
でもムードなんて
「(俺等の顔落書きされてるし。)」
そのためムードなんて出ません。
でも諦めないリュウ。
「なぁ、落書き落とす方法ないか?」
リュウは最後の望みでランに声を掛けました。
『ん……あっ、メイク落とすやつならある。』
「馬路で?貸して?」
『いいよ。私も落とそ。』
2人して落書きを落とす。
どうやら水性ペンで落書きされていたため、落書きは落ちました。
「あっ、まだホストの格好してたんだ…かつら取ろ。」
しかもラッキーな事に蘭はかつらも取り、その姿はスーツを着た綺麗な女性に。
「(やべ…)」
リュウの理性が崩れて行くばかりでした。
でもここは
「(我慢)」
です。
しかし好きな女と2人っきり。
男なら―…
「(でもこんなチャンスなかなかないし―…)」
悩むリュウでした。