紅龍 ―1―


『リュウ―…。』




そんな悩むリュウにか細い蘭の声が届きました。




「ん、どした?」





リュウに緊張が走ります。






よくある感じで男と2人っきりになったら




「(怖い…とか俺ともっと近くに居たいとか…)」



『眠い…(ρ_-)ノ。』




そんな事は、蘭にあり得ない事でした。




「えっ?あっ、眠い?」



『うん、ごめんけど寝ていいか?』




「……………あぁ。」




『ん。ごめんけど寝るね。』




その場で眠ろうとする蘭。



全くリュウも可愛そうなものです。



しかし、ここでリュウに嬉しい言葉が―…




『…―リュウごめんけど。』



「どうした?(早く寝ろよ。俺今凄く泣きたい。)」




『膝枕してくれね?』




「―――――……はっ?」




『いや、嫌ならいいけどさ。床がコンクリで固いんだ。』





蘭は床を指差しながらリュウに訳を話しました。




「いや。いい、使え。膝枕してやる。(やったー。)」




リュウは喜びながら胡坐をかき、蘭を手招きしました。



『んっ。ありがと。』




それに従う蘭でした。






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