紅龍 ―1―



「ねぇ―…?」




しばらく地面とにらみ合いをしていた俺に奴の声が届く。


女なんかに負けてひねくれた俺は"嫌味でも言われるのだろうか"と心にもないことを思った。






だから―…。




その後に続いた奴の言葉に唖然とした。




まぁ言葉って言っても少ない会話みたいなもんだけど。


俺はその紅花の言葉に救われたって今では思ってる。





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