紅龍 ―1―


100メートル走が盛り上がる中、順番はどんどんと回ってくる。







だって今はもう俺が走る番。







「レン転けろやァ!!!!」






緊張する俺に1と書いた旗を持ったササキがでかい声で叫ぶ。










馬路でウザイ。









俺はササキの声なんか無視して走る事に集中した。










もう誰の声も聞こえない。








聞こえるのは―…











パンッ














合図の音だけ。






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