紅龍 ―1―
「「「わぁー!!!!」」」
歓声が上がる。
俺は距離を残して堂々の1位♪
昔から走るのは好きだった。
風が気持ちいいし。
走る時は何もかも忘れられる。
「この競技での優勝は赤組です。」
アナウンスが流れた。
赤組優勝♪
これで一歩焼き肉に近づいた。
私は1と書いた旗を持って列にまた並ぶ。
「お前転けろやァ!!!!!」
ササキからまた言われたけど、今思えば奴なりの緊張をほぐそうとしていたのかも。
「俺はお前とは違うから。」
まっ、今回は敵だし俺は嫌みたらしく笑顔を見せた。