紅龍 ―1―




昔のように部屋の扉をおもいっきり開けた。














皆が私を注目する。













「――――……え?」












その皆の目には涙がうっすりと浮かんでいた。












何故に?














私何かしましたか?












何が何だか分からない私に隼人の声が届いた。












「蘭―…綺麗だ。お帰り。」












お帰りって…………









あぁ、皆嬉し涙か。










「ただいま―…皆。」









何か嬉しいな。










何かこっちまでさ―…












「蘭?」











嬉し涙出ちゃうじゃんかよ。






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