紅龍 ―1―
「今回は変装をせずに走った私が悪い。この件については私の責任だ。」
私は顔を全く上げない結真たちにまずは顔を上げてもらおうと声を掛けた。
「蘭―――……。」
それでも聞こえないのは隼人の声だけ。
「責任と言っても族なら力で潰せる。けど、組。闇夢となれば私…私たちの力では無理。」
諦めた私は隼人との話を進める事にした。
「「蘭さん―…。」」
しかし以外にもここで顔を上げた結真たち。
でもその顔はどこか悲しげ。
「………あぁ、もう!!!お前らは責任を感じるな。今の状況を受け止めな。」
「そうだな。結真、今回の事は仕方がない。久しぶりの蘭との再会でお前等も上がっていたんだろう。」
「「―――――……。」」