紅龍 ―1―
結真たちは私達二人に攻められて小さくなっていた。
こんなんじゃ話にならない。
「………もうこの話はいい。今さら後悔などしても意味がないでしょ。問題はこれからの事。」
私はまた話の続きを始める。
「………蘭。どうする気だ。」
どうする気だ何て―…
戦うしかない。
私は隼人を見つめ次の言葉を並べた。
「…時期に奴等、闇夢はここに攻め込んでくる。…私を狙いにね。そうなれば紅龍は潰れる。」
そう。このままではいけないんだ―…
「今の俺達じゃあ力が足りないってか。」
力が違いすぎる。
「………そう。だから―…」
「だから?」
だから―…
今はこの方法しかないんだ―…
皆の唾を飲む音が静かな部屋にやけに響いた。