紅龍 ―1―


「…―減らねぇな。」



さっきから細い道を右に左に曲がっているのに―…



一向にバイクの数が減らない。



てか、増えてる。


数でいう200ぐらい。


「チッ。」


200はきつい。



とにかく今回は隼人に電話したほうがいいらしい。



―プルルルゥ―… ―


隼人…早くでて。


電話からは呼び出し音が鳴り響くだけ。


その音が途切れると同時に私は叫んだ。


「もしも―…「隼人!!大変なの。黒蛇が追ってくる!!数が多いから撒けないかもしれない。


だから―…



……………―!!!」





―…馬路でヤバイ。



角を曲がってすぐ目の前に…


車―…?




あっ―…



何か見えるよ―…





急に視界に入ってきた車に私は命の危機を覚え、力一杯ブレーキを掴んだ。






< 47 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop