紅龍 ―1―


「そういえばさぁ、レンもそろそろ正式に青虎に入りなよ。今はお手伝いだし。」


ユウのその一言でレンの顔が変わる。


しかしそんなことに気づかない俺たちはどんどんと話を進めていった。


「そうだね。レンももう仲間みたいなもんだし。僕は賛成だな。それに、正式に入れば倉庫での出入りOKになるもんね。リュウはどう?」


ユウにウンウンと頷きながら話すアキトが俺に問いかける。



勿論、俺は


「レンは仲間だしな。」


OKだった。


「んじゃさ、レンはどうする?青虎に入る―…レン?」


犬のようにレンに駆け寄ったユウが言葉を消す。




どうしたんだ?



レンの顔を見るためユウをどかし、俯いた顔を下から覗きこむ。


「―…レン?」



そこには顔を真っ青にしていつも笑顔のレンなんかいなかった。









一体どうしたんだ?








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