仮面舞踏会【短編二編】
『ねえ!絵梨香・・・

あなた真剣に結城さんのことを好きなの?』

『当然でしょ!私たちは結婚の話までしているのよ』

『そう・・・・・でもね、世の中には 

もっと絵梨香のこと大切にしてくれる人がいるかもしれないよ』

『だって彼は人間味があるって京香も言っていたじゃない!』

『そうだけど・・・』

『だって彼のこと・・・京香だって好きだったじゃない!

すごく人間味があるって言ってたよね』

突然 絵梨香の携帯メールの着信音が鳴り響いた。

絵梨香はポケットから携帯電話を取り出した。

『もう・・・帰る』

絵梨香はさっさと出ていってしまった。

ふと玄関を見ると、白い紙が落ちている。

『何かしら?』

小さなメモだった。

『絵梨香が落としていったのかしら?』


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さっき結城 駿から言われたことを、回想してみた。

今夜、駿と偶然会ったというのは嘘で 

実は彼に呼び出されて困惑した気持ちで、出かけて行ったのだ
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