君の隣の!
「同じ吸血鬼に会った」
「で?」
竹森は俺の顔を見ようともしない。窓の外の杉の木をぼんやりと眺めている。
「私が家に行った事が間違いだった。今後お前は狙われる」
「なんでだよ。俺は特別血が美味いわけでもないだろ」

俺は人間だから美味いか不味いかは分からない。

「これがとびきりうまいらしい。」
「なんで分かる」
「私がお前の匂いをつけて歩き回っていた。そしたら『どこで誰の血を吸ってきた』と聞かれた」

「吸ってないのに?」
なんだかよく分からない話だ。
「普通の人間は吸ったらその匂いが付くが、お前は特別。吸わなくても、触れただけで分かるような極上の血の持ち主なのだ」
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