戦国に埋もれし儚き恋
己の欲を散々吐き出し終わった後…足早に部屋を出た“大きな男”を横目で見る。
乱れた服も…髪も…
汚れた身体も…………
もう、どうにもならない
「李由姫様っ!?」
目にも当てられない姿で、ただ天井を眺めていると息を切らして私に駆け寄る…沙菜の姿を見て
一筋の涙が流れた。
『さ…な?』
「姫様っ…何故?!」
『沙…菜』
私の服を直そうとする沙菜に縋り付く
『死に、たいっ…』
―――…‥
また浮かぶ映像に涙が流れる
…私はもう巧哉様を想うことすら自由を許されない。
永遠と頭の中を浮かんでは消える記憶を誤魔化すように布団に顔を埋める…