戦国に埋もれし儚き恋
「自由になったら空から巧哉様と同じ物を見たい。沢山の物を…見たいです」
「もう…姫様を縛るものなどないはずです。死ぬなど………止めてください」
姫様は見たこともない程に優しく笑うと
「抱き締めて下さいませんか? 巧哉様の両手は…私を抱き締める為にあるのですよ」
巧哉様は姫様と同じような笑みを一瞬浮かべた後
ゆっくりと、
でも力強く…愛しさを伝えるように抱き締めるた。
「巧哉様…我が儘を聞いてもらえませんか?」
「はい、何でも仰って下さい」