ACcess -弥猛-
アクセスし辛い日だった。
ラグを起こしていて、サーバーにかなり負担が掛かっている事は明白だった。
その頃はまだソロプレイヤーとして毎日を過ごしていた日々。
フラフラと何をするでもなくタウン内やフィールドを徘徊していた。
目的もなく、往復する街は目を閉じていても何が何処にあるかぐらい分かる。
バザー広場の方へ足を進めた。
いろんなアバターがひしめき合い、たくさんのアイテムやお金が交換されている。
ここは特にアバターが集まっていて、一人で歩いていても寂しさなんて微塵も感じない。
ただ、少し気になる。
変な正義感。
今ほど強い気持ちは無いが、この沈んでいた時も事ある毎に、色んな事に首を突っ込んでいた。
そう、この時だって…。
ポツンと道に座り、ボーっと人の流れを見つめていた少女がいた。
初期の戦士装備。
おそらく初心者であろう。
そんな女の子が一人でバザー広場で何を?
私は彼女の前に立った。
彼女はゆっくりと私を見上げ、ぽつりと言った。
「…いらっしゃいませ。」
私はろくに顔も見ないで、彼女の前に浮かんでいるアイテムボックスをただ見つめた。
ボックスの中にはアイテムが四つ。
「…初心者(ビギナー)?」
初心者でなくても聞きたい事があった。
「…分かるの?」
彼女は小さくまた呟いた。
「…えぇ、まぁ。」
目線は合わせないように私も呟く。
ラグを起こしていて、サーバーにかなり負担が掛かっている事は明白だった。
その頃はまだソロプレイヤーとして毎日を過ごしていた日々。
フラフラと何をするでもなくタウン内やフィールドを徘徊していた。
目的もなく、往復する街は目を閉じていても何が何処にあるかぐらい分かる。
バザー広場の方へ足を進めた。
いろんなアバターがひしめき合い、たくさんのアイテムやお金が交換されている。
ここは特にアバターが集まっていて、一人で歩いていても寂しさなんて微塵も感じない。
ただ、少し気になる。
変な正義感。
今ほど強い気持ちは無いが、この沈んでいた時も事ある毎に、色んな事に首を突っ込んでいた。
そう、この時だって…。
ポツンと道に座り、ボーっと人の流れを見つめていた少女がいた。
初期の戦士装備。
おそらく初心者であろう。
そんな女の子が一人でバザー広場で何を?
私は彼女の前に立った。
彼女はゆっくりと私を見上げ、ぽつりと言った。
「…いらっしゃいませ。」
私はろくに顔も見ないで、彼女の前に浮かんでいるアイテムボックスをただ見つめた。
ボックスの中にはアイテムが四つ。
「…初心者(ビギナー)?」
初心者でなくても聞きたい事があった。
「…分かるの?」
彼女は小さくまた呟いた。
「…えぇ、まぁ。」
目線は合わせないように私も呟く。