過ち-いじめ-
[でも、久美ちゃん優しすぎてさ…あたしがいじめられた時、助けてくれたの。]
え…
久美子が??
助ける??
…まさか。
[そしたらさ、今度は久美ちゃんがいじめられるようになったの。あたしをかばったせいで…]
[今まで友達だった人、みんなに裏切られてね?…最悪ってこういうこというんだって分かった瞬間だったの……]
[でも、久美ちゃんはあたしに何も言わなかった。…"あんたのせいでうちがいじめられるようになった"…てっきりそう言われるかと思ってたのに…]
元田さん…
私は泣いて声が鼻声になっている彼女の肩を優しく撫でた。
[卒業式の日、久美ちゃん言ったんだ……"こうするしかないよね…"って…]
こう、する?
[その時は分からなかった。
多分、…自分がいじめる側に回るしか
いじめられない方法はない…って]