過ち-いじめ-
「じゃあ、各自、練習して~っ」
「「「ハイっ」」」
久美子以外の3人が返事をした。
久美子の様子があきらかにおかしい。
「ど…どうしたの?久美子…」
おそるおそる聞いてみた。
今の久美子の顔、すっごく怖かった。
「何で…なんであいつなの?ねえ、真理子…おかしいと思わない?」
おかしい…?
何が?
まったく理解できなかった。
「渡辺、あいつ絶対おかしい、何で?下手くそなくせに…」
久美子の顔は怒りに満ちた顔をしていた。
何を言えばいいんだろう…
こういう時、励ましの言葉を出すべきではないのはよく分かってる。
何度も経験したから。
「ねえ、真理子。あいつ、無視しよ?」