淡愛キャンディー。
「...アキト」
久しぶりに呼んだこいつの名前。
少し動揺を隠しながら
目線を合わしてみたら
あたしよりも戸惑うあんたに少しだけ微笑んだ。
「...あの時のキャンディー食べたくない?」
「...は?」
ポカーンとしてるアキトに少し躊躇もしようかと思ったけど...
無理みたい。
ねぇ、あの頃のキモチ
本当はあたしが
忘れていたのかもしれない。
重なる黒い影に
広がるのは
甘くて酸っぱいイチゴ味。
愛しい、愛しい
あなたとの
淡愛キャンディー。
End★