蜜月 -love is ruffian-【BL】


「咲都、腹減ったメシ」

「彰那……悪いけど学食にでも行っててくれない?こっちは今押してるんだけど」


ノックも無しに扉を開け、子供のようなことを言い出した高槻。

そんな高槻に、冷たく返す咲都。

丁度、咲都の解説が重要な部分に差し掛かろうとしていたところだった。


こうも邪魔をされては、勉強の意欲も失せてしまう。

とはいえ、勉強の中身なんて俺にはどうでもよかったりするんだけど。

勉強というのは名ばかりで、咲都と一緒にいる為の手段にしか過ぎないのだから。


「勉強は飯食ってからでも出来んだろ。空腹は食わなきゃどうにもなんねぇんだからさ!」


つくづく高槻のガキっぷりには呆れてしまう。

咲都、咲都、って……咲都がそんなに大好きなら、ちょっとは労ってあげたらどうなんだよ。

俺には咲都をもっと大切に出来る自信がある。


そうだ……!

高槻が労らないなら俺が咲都を労ればいいんじゃん!


< 50 / 51 >

この作品をシェア

pagetop