以心伝心! 志氣高校 洋将棋部
 僕は屋上にいた。
 
 初秋の空は青く、風は冷たかった。
 階下では子供達の(再三言うが、同級生の)楽しげな笑い声が聞こえた。


 やれやれ……

 皆とどのつまりは、
 『生きるのが楽しくてしょうがない』のだ。


 「やれやれ……」
 と僕は今度は口に出した。

 僕を包む世界の全てが嘘っぽく思えた。
 
 
 ……だってそうだろう?
 
 妙に優しい子供達。
 妙に楽しげな子供達。
 妙に明るく元気な子供達。
 そんな子供達が巻き起こす文化祭準備日の大騒動……なんて。
 
 
 「………」
  
 ……クソつまらない喜劇みたいだ。



 
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