以心伝心! 志氣高校 洋将棋部
 『たとえそれが悪意でもいい、僕は君達の真心に触れたいんだ…』!!
 という恥言が心にこだまし、それが収まると、
 
 「やれやれ…」
 僕は頭を振った。
 
 馬鹿みたいだ。何も変わりはしないんだ。
 僕が何を思っても、世界と子供達はいつまでも嘘を紡いだ布製のトランポリンで、戯け続けるんだろう……きっと。


 そして、僕はきっとそのトランポリンには乗せて貰えないんだ。

 「悪いね、のび太。これは3人用なんだ」

 って、誰かが意地悪を言うんだろう。
 

 僕は涙を拭って踵を返した。

 帰ろう。欠席扱いでもいい。
 ここにいるのは辛いんだ、特にこうした日には。


 そうして階段の扉に手をかけたとき、僕は思いもよらないものを見つけた。始めあまりにもそれが唐突だったので、その“木片”が何か分からなかった。

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