以心伝心! 志氣高校 洋将棋部
 「なんで、そんなに一人暮らしがよかったの?」

――!! 

 かなりの魔球だった。
 

 「………」
 僕は黙っていた。
 それは僕の答え難い急所を直撃していたのだ。
 まだ怒っていてくれた方がよかった。


 僕は考えた。

 「行きたい高校がココだった」とは言い訳できないだろう、冒頭ですでに「クズだ」と言ってしまって手前……。

 だから……
 「………」
 僕はウンともスンとも言えなかった。
 
 
 
 ……いや、理由は単純なのだ。
 理由は「両親が嫌いだった」、ただそれだけ…。
 
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