以心伝心! 志氣高校 洋将棋部
 名札は赤、三年か…。

 さも、何でも知っている気取りじゃねぇかよ…。


 「なんとでも言えよ」
 僕はチェスマンを放った。
 その瞬間、僕と彼女の唯一のコネクションが切れた。
 でも……
 「いずれ裏切られるなら、自分から断ち切った方がいい」
  

 三笠という名前の男は、さも『おっとっと』という風に、僕が投げたナイトのチェスマンを両手でキャッチした。

 「なるほど、だから“ナイト”かぁ~」  


 「は?」


 「ミヤコ、さすがだな」


 「…だから、何がだよ?」
< 97 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop