天使が舞い降りる
植草君がにっこり笑って立っていた。
部屋でいきなり二人っきりになって私はすっかり戸惑っていた。
植草君とは話したことはなかったし、なんせ二人っきりだ。
1人で考えていたら、
「あのさぁ、」
??
「学校来いよ。みんな心配してるぞ。」
「うん。わかってる。」
「海がなくなって悲しんでるのはお前だけじゃないんだからな。」
「え??」
「クラスのみんな泣いてたぞ。俺だってすっごい悲しいし。それに・・・・」
「お前が悲しんでるとこあんまし見たくないっていうか・・・」
植草君はそう言って顔を赤くして俯いた。
「俺はおまえがその・・・・」
???
「だから、とにかくそういうことだから明日絶対に学校に来いよ。来なかったらぶんなぐるからな。」
「それはやだ。」
私が本気で言ったあとちょっと沈黙があった後自分の言ったことがおかしくなって笑ってしまった。
植草君も笑ってた。
あれからここまで来れたのはあの言葉があったからなの。