♡*.涙恋.*♡
♡君と私の出会い♡
「まってよ!」
私の横を通っていくカップル。
手を繋ぎとても幸せそうだった。
―私もあんな時あったな。
私は空を見上げた。
そして、あの時の恋を思い出す。

私とあなたが出会ったのは今から6年前・・・
「離してよ!!」
体育館の裏で元彼に呼び出しをくらい、仕方なく来た私。
でも、来なきゃ良かったって思う。
強引に腕を引っ張られる。
「俺は別れたくないんだよ」
「私は別れたいの!!」
しつこい元彼・・・
腕を離そうとしても力が強く振り解けない。
もう駄目だ!!
そう思った瞬間・・・。
「嫌がってんじゃん」
上から男の声が聞こえた。
私はそっと上を見る。
2年の・・・。
「離してやりなよ」
その男は上から降りてきて、私と元彼の腕を離した。
「御前には関係ないんだよ!!」
そう言ってまた腕を引っ張りはじめた。
正直腕が痛い。
「先輩に向かってその口調何?」
そう言った男は、元彼に対して胸ぐらをつかんだ。
そして地面に投げた。
元彼は「糞・・」と言って何処かへ行った。
それはいいんだけど・・・
何で私置いて行くの・・・
私はどうしようと戸惑いながら逃げようとする。
でも、腰が抜けて立てない・・・
私ピンチ・・・
「大丈夫かよ」
え・・・。
その男の人は顔を除きこんだ。
「だ、大丈夫です!!!」
そう言って立とうとしてもやっぱり立てない。
私は涙目。
何で助けてくれた人がこんな怖い人なの・・・。
「ほらっ」
スっと身体が浮き上がった。
えええ゛え゛え゛!?!?
お姫様抱っこをされた私。
「ちょ、降ろして下さい!!」
「助けたお礼してもらわないとな。」
そう言うと走り出した。
いっ嫌ぁぁぁ!!
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