お好み焼きの恋

次の日学校に行くと海斗の周りには沢山の女子がいた。


「うわっ!!なにこれ!?」


海斗の周りの女子はキャーキャー言っている。

それを海斗はシカト。

その海斗を見てまた女子は騒ぐ。


「海斗くん、クールでかっこいいよね」
「こっちむいてー」

まるでアイドル状態。


そしてホームルームが始まるチャイムが鳴った。



「海斗、大変だね」
「あぁ。意味わかんねぇ」


今はお昼休み。

さすがに女子はいない。


「あっ、そうそう。美味しいお好み焼き屋あるけど、放課後行く?」

「行く!!」


昨日話してわかった共通点。

それは二人とも関西好き。

ということ。


「絶対行くから放課後待っていろよ」



校門で待っていると、息を切らしながら海斗が走ってきた。

「逃げてきた」


そう言って私の顔を見た。


「連れて行ってくれるんでしょ?」



「私の叔父さんがやっている店なの、でも全然人が来なくて」

「すっげー。俺行きつけにしようかな」

店の中にはニ、三人の客がいた。


「オススメとかあんの?」

「じゃがいも入り!!」

「よしっ、じゃがいも入り二人前!」


ドキッ


「唯、どした?」


ドキドキしてる……?

うそっ!?

もしかして………


「顔、真っ赤だけど大丈夫?あっ、唯!?」



遠くで私の名前を呼んだ気がした。


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