トリッティーの壁から手



夜の暗さに僕は目を覚ました。



寒い、いつの間にかソファーに寝てしまったみたいだ。



家の中は暗く、テーブルのリモコンでテレビをつけた。



……もう、7時だ。



こんな日でも母さんは仕事に夢中なのだと思うと、怒りよりも虚しさが体の中身を冷たくする。



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