アタシとアイツ
「ありがとうございます」
「あなたが考えたの?」
看護師さんは聞く。
「いえ…か、彼氏が」
なんか、変な感じ。
普通だったら『主人が』とか言うんだろうな。
そんな事考えてたら、思わず声がつまってしまった。
「きっと、素敵なお父さんになるわね」
アタシの事情を理解してか、看護師さんはまた微笑む。
「あなたも。素敵なお母さんになるわ、きっと」
「…アタシなんかがなれますか??」
アタシは思わず聞いてしまった。
だって…
アタシはまだ15歳で。
人間として、まだまだ未熟だから。