月夜の影
「なに謝ってんだよ」

「そうだよ、謝ることないって」

「居場所…私が奪っちゃったよね…ごめんね」

「ぅぐっ…俺こそ…ついカッとなって…」

千秋は頭をさげた。

「ボスの葬儀は?」

「密葬だ。公なんて無理だった。
家族はいない。親戚関係もいない。俺ら所属者だけでやったよ」

「そっか…」



「信じてたんだけどなぁ」

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