月夜の影
私は受話器をほったらかしてベッドに寝転んだ。

目を閉じると聞こえてきた。

“死なないから。足掻いて足掻いて生きるから…”

健也の声が耳から離れない…

あの日、手を離さなければよかったのかな…


笑ってたけど…どこか寂しそうだった。

私のせいだ…

私がミスったから…



全部、私のせいだ。
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