月夜の影

「菜月、起きてる?」

「健也?」

部屋の前には健也が立っていた。

「物音がしたから眠れないのかな、って思って」

「健也、私さ…」

健也は私の唇に人差し指を当てた。

「生きてていいのかな、とか言うつもりか?」

「…え?」


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