月夜の影
殺し屋。
私は知ってる。
その正体を。
そして…その名前も。

私は古びたビルの階段を上がった。

3階に着き、目の前にあるドアを開けた。

「おー!ルナー」

「うぃーっす」

「今日これだけ?少な…」

「仕方ねーじゃん」

私は結っていた髪をおろして椅子に座った。
事務所には3人の人間と椅子が5つ。
そして立派な社長椅子に立派な机。

「今日は誰だっけー?」

「それはボスしか知らないでしょ」

「そーいや、今日さぁ!学校で殺し屋の話題すごかったぜー?」

「私のところも。何が面白いんだか」

< 5 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop