防衛要塞都市
薄暗かった。


まだ夕日が空に浮かんでいてもおかしくない時間、そこは薄暗かった。


見上げれば辺り一面灰色の雲という、なんとも彼らの気持ちが現れているような天気だ。


「一同、敬礼!」


カシワギが、言い放った。


そこには、制服を着こなし、一体の石碑に向かって敬礼する、カシワギ、リー、ルイーズ、セイル、そしてもう1人、若い女性がいる。


今にも雨が降り出しそうな空の下で、4人は、動かない。
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