防衛要塞都市
すると、警報音が短く響いた後、放送の声が聞こえた。


『各員、指令室に至急集合せよ。重要任務のブリーフィングが行われる。繰り返す。各員、指令室に……』


ルイーズの声だった。


セイルは目を閉じた。


アマリリスはそれに次ぐ。


十秒程度の黙祷の後、


「神の御加護あらんことを。」


セイルがそう言い切ってから、2人は目を静かに開いた。


「……行きましょうか。」


言ったのは、アマリリスだった。
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